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2005/05/31

5月19日、ベルリンの至宝展へ

今更ながら、~その2
東京国立博物館で開催の「世界遺産・博物館島~ベルリンの至宝展」
へと出かけたのは5月19日(木)のこと。

正直、3時過ぎからでは時間が足りませんでした。
何しろ、最初のエジプト美術がすばらしくて30分かかっちゃいました。
石灰岩に刻まれた浮彫(レリーフ)は想像力を喚起させるものであり、
かつての王族のミイラが納められていた石棺の装飾の美しさ、
その意外と小さいことなど数千年の悠久の歳月を隔てて見るものを
遥か古代へと誘います。

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その他、近代絵画のところには、
温室にて(エドワール・マネ)、聖母子(ラファエロ・サンツィオ)、
孤独な木(カスパー・ダーフィト・フリードリヒ)、
死神のいる自画像(アーノルト・ベックリン)、などなど、
が展示されていて、とりわけフリードリヒの数点は精神性の高い作品
ばかりで、絵画藝術のもつ普遍性を思わずにはいられませんでした。

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それと、もうひとつの出会いが!
博物館の前庭にユリノキが咲いていました。
チューリップツリーという別名があるとおり、チューリップのような花が、
天を突く高木に沢山咲いていたのです。
ちなみに葉っぱの形は半纏のようなのでハンテンボクという別名も。
落ちていた葉っぱと花びらはダイアリーに記念に挟み込んであります。

6月12日までなので気が向いたら是非お出かけを。
もっともユリノキの花はもう終わっているかもしれませんが…。


●世界遺産・博物館島 ベルリンの至宝展
―よみがえる美の聖域― のHP:
www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=1483

平成館 2005年4月5日(火)~6月12日(日)


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聖母子 ラファエロ・サンツィオ 1508年頃 油彩・カンヴァス

 『世界遺産・ベルリン博物館島』は、ベルリンの5つのミュージアム
「旧博物館」、「新博物館」、「旧国立美術館」、「ボーデ博物館」、
「ペルガモン博物館」の総称です。本展は、この5つのミュージアムの
至宝約160点を一堂に集める貴重な展覧会です。

 「ベルリン博物館島」は、首都ベルリンの中心部にあたるシュプレー川
の中州に位置します。1830年、「旧博物館」が誕生したのを皮切りに、
「新博物館」、「旧国立美術館」、「ボーデ博物館」が続き、1930年には
「ペルガモン博物館」が開館しました。
プロイセン王国と後のドイツ帝国が英仏などに対抗してその威信をかけた
大事業、5つの建物からなる博物館島が、こうして100年の歳月をかけて完
成しました。
ところが完成直後から、ヒトラー政権による美術品の没収や売却、
第二次世界大戦による建物や作品の損傷、散逸、その後の東西ドイツの
分断など、数多くの試練に見舞われます。

 1989年にベルリンの壁が崩壊、1990年に東西ドイツが統合すると、
東西の博物館に半世紀近く分散されていたコレクションの全貌が明らか
になり、統合計画が始められました。博物館島には先史時代から
19世紀まで、6千年の西洋文明史をたどる作品が集結されることになり、
1999年にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。

 現在、博物館島は、2015年の完成に向けて再建が進められています。
完成すると、パリのルーブル美術館、イギリスの大英博物館などと
肩を並べ、膨大なコレクションを誇る「美の聖域」がよみがえります。

【博物館島のエッセンスを世界に先駆けて紹介】
 本展覧会は、「博物館島」の基礎となった「旧博物館」の紹介に始まり、
博物館島に収蔵予定の10のコレクション - 先史美術、エジプト美術、
古代西アジア美術、ギリシャ・ローマ美術、イスラム美術、コインコレクション、
ビザンチン美術、中世ヨーロッパ彫刻、ヨーロッパ古典絵画、ヨーロッパ近代美術
- の代表作を紹介します。
各コレクションを結ぶテーマは「聖なるもの」。まさに「よみがえる美の聖域」に
ふさわしいテーマにそって、数千年の古の時代から近代に至るまでの人々の
「聖なるもの」への思いが込められた傑作が、ここ東京において堪能できること
になるのです。


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5月2日、ベルギー象徴派展へ

今更ですが、~その1
渋谷Bunkamuraのザ・ミュージアムで開催のベルギー象徴派展
へと出かけたのはゴールデンウィーク谷間の5月2日(月)でした。

象徴主義というのは、19世紀末に時代を覆っていた科学的実証主義、
物質優位の世界観への反抗として、神秘的なもの、超自然的なものを
表現しようとした流れで、それが後に象徴主義と呼ばれた、とは本の抜粋。

象徴派が求めたものは、目にみえない思想や魂を、絵にしていくことであった。
写実主義のクールベ「目で見えるものしか描かない」と言ったのに対し、
モロー「目に見えないも、ただ感じるものだけを信じる」と言ったことが、
この両者の立場の違いを端的に表している、これも抜粋。

象徴主義絵画の有名人といえば、オディロン・ルドン、グスタフ・クリムト、
それからモロー、シャヴァンヌ、ベックリン、ムンク、シュトゥック、などなど。

今回の展観ではやはりクノップフの作品が秀逸でした。
誰もいない死都ブリュージュはあたかも水の上に浮かぶ、
この世界の外側にある世界。
その印象を短歌にしてみましたが、公表はできないな~。

まだ観に行ってない人には是非ともお薦めです!

以下、BunkamuraのHPから(www.bunkamura.co.jp/museum/
ベルギー象徴派展 2005/4/15(金)~6/12(日)

クノップフ、デルヴィル、ロップス、フレデリック・・・世紀末のベルギーに現れた奇才たち。
静けさに包まれた神秘と幻想の世界に、失いかけていた真実を見出した画家たちがいた。
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19世紀末から20世紀初頭のベルギー。産業化とともに人間疎外も進行する中で、
そこから逃避するごとく幻想的な別世界を追い求めたのが象徴派の画家たちでした。
クノップフやデルヴィル、ロップスをはじめとするどれも個性的な彼らの作り上げた
ミステリアスで耽美的なインナーワールドは、私たちを不思議な世界に誘います。

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2005/05/30

2005/05/29ゆうすげの会一人一首

独断と偏見で一人一首のご紹介です。
個人情報保護法施行に伴い、個人名は伏せさせていただきます。

さきがけて生れし岐阜蝶枯れいろの疎林のなかの唯我独尊
                               (KOさん)
ああついに悪魔のしっぽを生やしたか少女の耳に銀鎖のゆれて 
                               (MOさん)
雨の日の桐の花穂はうつうつと紫のしづくのごときを落とす 
                               (KKさん)
万緑の愛宕山身ゆオフィスから宙ぶらりんのままにただ見る
                               (立原まこと)
あたたかきおにぎりひとつ頂いて鞄の上より温み確かむ
                               (ASさん)
朝焼けを騒ぐかもめの湧き出でて疾風果てなばいざ船出せむ 
                               (TIさん)
いつの間にか右の奥歯に挟まった嘘はゆうべの忘れ物かも 
                               (MHさん)
理髪屋のサインポールは走馬灯昭和を映しるるららるるらら 
                               (MSさん)
勤め人ひしめく駅の椅子のした打ち棄てられた襟巻きの白 
                               (ATさん)
今の時が必ずしも明日につながらず改めて思う今日の一日を 
                               (SOさん)
ボックスプリーツの少女三人昼を行く靖国坂の点景として 
                               (MMさん)

※添削例などもございましたがそのまま掲載です。


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ゆうすげの会

5月29日(日)13:00~16:00神田神保町の学士会館で5月度のゆうすげの会が開催されました。
出席者は11名。記者をやられているATさんが初参加。

立原まこととしては初参加だったので、私が会場に顔を出したらば、「えっ、なんでいるの?」という表情の方が何人か。事前提出の詠草5首をワープロで打ったプリントが事前に送付されていて、あらかじめ批評する担当が割り振られているのですが、本名でなかったので皆さん、欠席だと思ってたようですね。

批評しながらの道浦さんのアドバイス:
①歌会の批評の仕方(最低限のマナー)
   ⇒・きちんと読んでくること
     ・自分なりに鑑賞してこのように理解しました、と述べること
     ・どれが好きで、どれがどうわからないか、疑問点を述べること
     ・もちろん非難めいた言葉、誹謗中傷は厳禁
    (無頼派歌人・石田比呂志さんは、歌人の合宿歌会で、
     若き日の道浦さんのお部屋に乱入してきて他の歌人と流血の喧嘩を始めた
ことがあったとの話。中原中也などの詩人もすごかったぞ!)

②生きている現実をしっかりと歌うこと
   ⇒・最近の若い歌人は感性で作る人、言葉遊びで作る人、
      が多いけど、それだけでは長くは続かない。
     ・生きている現実、職場のこと、家族のことなど歌いにくい題材を
      地道に歌っていくことが必要なのではないか。
     ・自分自身が切実に歌うことが大切。
      だって短歌って自分への励ましでしょ?

③短歌的人間と俳句的人間
   ⇒・俳句的人間→建前(五七五)だけ→企業人多い
     ・短歌的人間→愚痴(+七七)も述べる→女性の文学
   ⇒・本当は俳句をやる経営者は短歌を作って本音を出した方が・・・。

歌会は本当の意味で修行の場。
短歌は独りでもやっていけるだろうけど、それでは独善に陥りやすいし、
伸びていかないことを、最近、身にしみて感じています。
「未来」に入ってよかった。道浦さんに会えてよかった。
「ゆうすげの会」に出席してよかった。
つくづく思う今日この頃です。

終了後は皆さんとロイヤルホストへ。
8月に予定している八ヶ岳山ろくの吟行会の話で盛り上がりました。
でも行けるかな、と少し不安。楽しいだろうな、と思いつつ少し引いてる自分がいます。

楽しい、楽しい、日曜日でした。     

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未来「春の作品批評会」

5月28日(土)13:00~中野サンプラザにて、2005年未来「春の作品批評会」が開催されました。
13:00から17:00まで休憩15分、岡井隆さんの講話を除いてずっと、提出された78首の短歌について、評者の歌人が批評するという気力と体力勝負の会でした。

温厚そうに見える大島史洋さんが、ずばずばと作品の欠陥に斬り込んでゆき、一刀両断斬り捨てるのには驚きました。当たっているだけに何も言えず・・・。岡井隆さんは終始にこやかで、でもにこにこしながら「ここは無理があるね」と文法上や意味上の齟齬をきっちりとついていました。
他には中川佐和子さん、田中槐さん、稲葉峯子さん、池田はるみさん、中沢直人さん、そうしてわれらが道浦母都子さんがずらりとならんでおりました。

私の歌は、

何処から来たりしものか泳ぐまま見えざる指が静かに侵す
(詞書:コイヘルペスが皇居外堀に蔓延しつつあるという)

中沢さんに下の句が個性的でよい、と言われましたが、大島さんは「泳ぐまま」が曖昧でとってつけたようで違和感があるとの指摘。実は最後まで悩んだところでした。やはり言われた~。ちなみに帰るときにご一緒した道浦さんから「詞書はない方がいい」と一言。反省しきりでございました。

この会で、風花さんとお会いできました。
道浦さんの隣りにあつかましく座って、最前列で道浦さんと話をしていたら挨拶にみえたのが風花さんでした。
短歌と真面目に向き合って生きている方というのは、少しだけ真面目に向き合っている身にはすぐにわかります。
思った通りの方だったので我ながら「すばらしきかな我が想像力」と自画自賛。(仕事に活かせよ)
歌歴1年とのことでしたが、HPの歌など拝見すると長く歌っているような言葉の使い方、リズム感があるので驚きでした。これからもよろしくお願いします!

岡井さんの講話は、
①最新作『「赤光」の誕生』の紹介
   ⇒近所の書店でみたらほんとに厚かった!高かった!買わなかった!買えなかった!
     (5冊平積みされてました)
②俳人・藤田湘子さんの紹介
   ⇒一日十句を自身に強いた話が響きました。
     短歌も俳句も「職人としての腕」を磨くための日々の努力・鍛錬が必要なのですね。
③現代詩作歌・荒川洋治さんの紹介
   ⇒最新詩集『心理』(みすず書房)所収の「美しい村」読んでくれました。
   ⇒現代詩の方向は今、二つに分かれている。
     ・ひとつは、易しいわかりやすい、かっちりした表現の方向(小池昌代、辻征夫など)
     ・もうひとつは、わかりにくい方向(荒川洋治も)
   ⇒でもね、ということで「美しい村」を読み進めつつ、
     わかりやすい言葉で組み立てながら、難解な内容になっている詩語を通して、
     9.11の問題をアフガニスタン文学というまったく新しい独自な捉え方でいるんだ、
     ということを実にわかりやすく読み解いてくれました。
やっぱり岡井さんは凄い人なんだ、と改めて感動。
現代詩から出発した、詩の書けない読めない詩人もどきとしては、う~ん、
とても刺激的な講話だったな~。
(帰りに書店で『心理』を購ってしまった・・・やっぱり読むと難しい!)

とてもとても濃密で、すばらしい出会いもあり、有意義な一日でした!

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