雨の朝に
羽毛の重さほどの憂鬱でも
雨の降る朝には傘を差していても
少しずつ湿気を吸い込んでその重さを増すような気がする
上着を脱ぐようなわけにはいかないんだ
素肌の奥のほう
僕のなかの一番柔らかいところに
それは突き刺さっていて
ハンカチで拭こうとするとよけいに黒くなるし
ラフマニノフのピアノ協奏曲を流しこんだって
喜んでその陰影を濃くするばかりなんだ
黒い鳥が
僕のなかの西空を目指して飛んでゆく
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昨日(6/9)、仕事帰りに立ち寄った自宅最寄駅の書店で、絶版のはずの書籍を見かけました。なんという幸運!
求めよ、さらば与えられん、です。もちろん買って帰りました。
● 『藤田湘子~花神コレクション[俳句]』花神社 1,575円
未来の春の批評会で、岡井隆さんが紹介していた書籍です。俳人・藤田湘子の句集一冊が完本として収められ、その他平成二年までの自選集になっています。解説文は岡井隆さんで、あの会の講話で話していた言葉が書かれていて感激。
私が俳句を少しかじっていたのは二十代後半の頃だろうか。波郷、蛇笏、山頭火、放哉などに親しんだのだが、俳句の世界に物足りなさを感じてすぐに遠ざかってしまいました。その後短歌の世界へ。中城ふみ子、そうして道浦母都子さんなどを知るのですが実作には至らず。
(でもでも、先日、二十年来の友人と神保町で会ったら、古い手帖を取り出してきて、一緒に京都や奈良、鎌倉を逍遥していた若い頃に私が作ったという短歌を3首、書きとめていてびっくり。これはなかなかよく出来ている、と書きとめたらしいが、人間の記憶なんて曖昧なもの。とても自作とは思えなんだ)
拾い読みできたら、いづれ少し紹介してみます。それにしても大型書店でもない啓文堂書店よ!詩や短歌・俳句、それに社会科学関連により多くのコーナーを割くその姿勢、脱帽です。神保町を彷徨っても見つけられなかったというのに、幸福の青い鳥はやはりすぐ近くにいるのかも。
他には詩集、詩をめぐるエッセイを何冊か。
長田弘の詩は、生きていくことがとても苦しくて、何もかも投げ出したいような気分のときに心の栄養剤になります。思潮社現代詩文庫の正・続二冊の詩集、晶文社『記憶のつくり方』、みすず書房『本についての詩集』などもお薦めです。

●『人生の特別な一瞬』長田弘 晶文社 2005年3月 1,680円

● 『死者の贈り物 詩集』長田弘 みすず書房 2003年10月 1,890円

● 『すべてきみに宛てた手紙』長田弘 晶文社 2001年4月 1,890円
~39篇の手紙エッセー。手紙という形式であるが間違いなくこれは言葉の贈り物=詩である。

● 『際限のない詩魂 わが出会いの詩人たち』 吉本隆明
思潮社 詩の森文庫 001 2005年1月 1,029円 (税込)
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さて読もう、と思ったのですが、途轍もなく眠たくなってしまい、ダウン。残念。
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